コーチングとは

コーチングとは、正しい方向に向かって、プレーヤーが自分自身で意思決定し、自主的に行動を起こすサポートをすることです。指し示し導く「指導」です。

ティーチングは、プレーヤーがまだ知らない知識を教えることです。教え授ける「教授」です。
何もわからない初心者にはティーチングの時間が多く、上達につれコーチングの時間が多くなってくるはずです。

一昔前は、スポーツも、コーチとプレーヤーが師匠と弟子の間柄のような「師弟関係」が当たり前でした。一方通行の指示でプレーヤーは何も考えることなく「はい。」か「Yes.」の2択で練習が進行していました。
「俺の言う通りやってれば間違えないから、言われた通りやればいいんだ。間違いなくうまくなる。強くなる。」この自負は今でも私も持っています。
ただ、最大の弱点は、「プレーヤーが一人で最適な課題を抽出し、最適な解決をできない。」つまり、自立できないのです。試合中に修正できない。練習では相当うまく、ほんの少しアドバイスすれば試合にも勝てるのですが、コーチがその場にいないと、試合中アドバイスを送らないと、いつも通りうまくできないのです。

テニスもバウンドテニスもコーチング禁止の孤独な個人スポーツです。自分で考え自分で工夫し、局面を打開できなければ、真の実力をなかなか発揮できない競技です。

日頃から、プレーヤーが自分で考え、意思決定し、練習に積極的に取り組み、効果を肌で感じ、自信を深めていく練習の環境や、選択肢やヒントを与え正解を自分で発見していくアドバイスを送るコーチングがこの問題を解決してくれます。

ただプレーヤー全員がそうなるとは思いません。生まれ持った性格なのか、育った環境のせいなのか、なかなか自立できずにいる、あるいは良くない方向に突っ走るプレーヤーも多いのですが、あきらめるか、優しくティーチングするしかないようです。

指導者の皆さんが、コーチングについて少し考え、今まで活用していなかったことを、日ごろの指導現場で試行錯誤し、プレーヤーが早く、楽しく、うまく、強くなれるよう、そしてさらに良いコーチングできるよう、このサイトが少しでもきっかけになれば幸いです。